半分しか愛せない

意味のない戯言に、何か意味があれば良い。ノウルシのVo/Gt. タジリシュウヘイによる雑記

『フラワーチルドレン』公開に寄せて RO JACK一次選考通過

ノウルシ、RO JACKの一次選考を通過しました。

これは年末に幕張メッセで開催されるCOUNTDOWN JAPANへの出場権を賭けたオーディション。

エントリーしている他のバンド同様、勿論僕らもそのステージを夢見ているわけだけれど。

何はともあれ、まずは新曲を聴いていただきたいです。

 

rojack.jp

 

上のリンク先から、曲の試聴、投票、応援メッセージの投稿などを行うことができます。

歌詞も読むことができるので、じっくり味わってもらいたいな。

 

『フラワーチルドレン』という曲です。

ライブでは以前からお披露目していた曲だけれど、こうして音源を公開するのは初。

この曲は、以前から無料配信していたノウルシの代表曲『the girl is insomnia』と対になる楽曲です。

 

the girl is insomnia

soundcloud.com

 

 

 

『the girl is insomnia』では、

「嫌いだった朝焼けさえ綺麗だったね そう、あの日は」

から回想に入る物語構成になっており、

「君が無事に朝を迎えられますよう その時まで おやすみ」で曲を閉じます。

 

一方『フラワーチルドレン』では、

「朝焼けに溶けて消えた 夢の続きを探して ここじゃないどこかへ逃げる夢を見た」

と歌い、また最後には

「境界のない終わりの向こうへ」

と結びます。

 

大人になることを選んだ少女にもう夢を見る力はなく、繰り返す日常、代わり映えのしない日々、終わらない今日を永遠に生き続けます。

それはまるで、永遠に続くエンドロールのようなもの。

物語は既に終わっているにも関わらず、まだ席を立つことは許されない。

そんな不眠症の少女が、無事に終わりの終わりを迎え、今日を抜け出し、素敵な夢を見ることができますように。

ここではないどこかで、新しい明日を始められますように。

 

そんな寝言みたいな、現実味の薄い、絵空事のような儚い祈り。

君が現実を直視することに疲れたのなら、僕がそっとその目を閉じてあげる。

この汚れた手で。

それくらいしかできない己の無力さを、嘆くことすらできず、

ただ君の夢が良い夢であるようにと、それだけをそっと願う「僕」。

 

そんな静かな物語を感じつつ、この二曲を楽しんでいただけたら幸いです。